2022/09/04 ゾコーバ 裏で起こっている事

「ゾコーバ」は塩野義製薬が開発中の新型コロナ感染症治療薬です。こういう状況ですから、早く良い薬が使えることは誰もが望んでいますし、国産であればなおさらです。ただし「良い薬」ならです。実はこの「ゾコーバ」なかなか認可が通りません。何故か?大きな理由の一つに、コロナウイルスをやっつける効果はあるようですが、患者さんの症状改善効果がはっきりしないからです。つまり、使っても使わなくても変わらないからです。ゾコーバの承認を巡って、厚生労働省の会議録が公開されています(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27328.html

この会議の中で、参考人としてゾコーバの効果を論じている「四柳」と「岩田」という2人の医師がいます。両人ともポジティブな発言をしています。これに島田(眞)委員が、この両名は塩野義とCOIがあるのでフェアではない。と厳しく指摘しています。(注目点は赤線でピックアップしました)

利益相反(conflict of interest:COI)と言って、薬の開発は当然薬品メーカーが行います。その結果の判断が、メーカーに有利になるようなことはあってはならないことです。「四柳」と「岩田」という2人の医師はゾコーバの治験に関与しています。つまり開発にかかわった=塩野義から資金提供を受けた人間です。
そんな中で、感染症学会と化学療法学会がこんなことを言い出しました(「新型コロナウイルス感染症における喫緊の課題と解決策に関する提言」
「早い所、ゾコーバを認可しろよ」と。感染症学会の学会長は「四柳」です。
さて、どうでしょう? ゾコーバを巡ってのドロドロしたものを感じるのは私だけでしょうか?

塩野義にとっては、多額の資金を投じた事業です。もしか急に新型コロナが収まったりしたら、それこそ一銭も儲からないことになります。
しかし、お薬を使うのは「患者さん」です。患者さんに不利益なるものは認めるべきではありません。