2021/12/12 コロナ禍でもリウマチ治療は安全に継続できる

Long-term use of immunosuppressive medicines and in-hospital COVID-19 outcomes:a retrospective cohort study using data from the National COVID Cohort Collaborative

世界的医学雑誌、Lancet Rheumatologyに掲載された論文です。

リウマチ性疾患、自己免疫疾患、悪性腫瘍(がん)の治療に免疫抑制薬を使います。免疫能の低下から、新型コロナに罹患すると、より重症化するのでは?という懸念がありました。この論文ではステロイド、TNF製剤、JAK阻害薬といったリウマチ治療薬や抗がん剤、免疫抑制薬治療中でも新型コロナの重症化リスクは増えない。とのことです。むしろ、免疫抑制薬使用中患者さんのほうが、人工呼吸器使用に至る率が低かったと報告されています。ただし、リツキシマブという薬剤使用中の患者さんは死亡リスクが高かったということです。
新型コロナが2019年12月に登場してちょうど2年になります。常に最新情報に目を配る必要があります。

因みに、新型コロナの重症化リスクとしては高齢者、妊娠後期があり、基礎疾患としては慢性閉塞性肺疾患(肺気腫)、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、 心血管疾患、肥満、喫煙が挙げられます。
むしろ、こちらを心配するべきかもしれません