2025/10/05 インフルエンザ流行は早い?

東京都のインフルエンザが9月末という早い時期に流行入ったそうです。「流行」の定義は、インフルエンザ定点医療機関でのインフルエンザ患者数が1週あたり1.0人を超えた時点を言います。今現在、流行は限局的(黄色の区)で、患者さんも幼稚園、学校等の集団発生です。当院でもまだインフルエンザは診ておりませんし、品川区も発生がなさそうです。定点医療機関当たり患者報告数の分布(保健所別)

人の動きに合わせて拡大するものと思いますが、それが早いのか遅いのかはわかりません。

ちょっと気になるのは、、
型別検出割合グラフまだ数が少ないので何とも言えませんが、AH3が優勢です。
で、過去10年間のウイルスの型はというと(生成AIに「過去10年間の最も多いA型亜型を抽出して!」って言うとあっという間に答えが出る(笑))

年度(シーズン)優勢なA型亜型備考
2015-2016A/H1pdm09
2016-2017A/H3
2017-2018A/H1pdm09
2018-2019A/H1pdm09
2019-2020A/H1pdm09
2020-2021検出数大幅減少新型コロナウイルス流行の影響
2021-2022検出数極めて少ない新型コロナウイルス流行の影響
2022-2023A/H3流行再開
2023-2024A/H1pdm09
2024-2025A/H1pdm09
2025-2026?

A/H1pdm09が続いていましたが、もし今年AH3だと型が変わるので大流行になるかもしれません。今年のワクチンは
A型株 A/ビクトリア/4897/2022(IVR-238)(H1N1)、A/パース/722/2024(IVR-262)(H3N2)
B型株 B/オーストリア/1359417/2021(BVR-26)(ビクトリア系統)です。
仮に流行株が 2022‑2023 年シーズンと近い H3N2 クレードであった場合、今シーズンのワクチン(A/パース/722/2024株含む)は対応していることになります。
ワクチンの有効率は、実際に流行して見ないとわかりませんけれど。