2023/04/14 JAK阻害薬は慎重に

JAK阻害薬は有力なリウマチ治療薬です。最近はリウマチだけでなく、潰瘍性大腸炎やアトピー等にも用いられています。しかし、副作用には十二分に注意する必要があります。
欧州医薬品庁から最新の注意喚起が出ました。
1.JAK阻害薬はTNFα阻害薬と比較して悪性腫瘍、心血管イベント(脳卒中、心筋梗塞、心血管死)、静脈血栓塞栓症、重篤な感染症が有意に多い

2.JAK阻害薬は
・65歳以上
・喫煙者
・他の心血管リスク因子、悪性腫瘍リスク因子を持っている
患者への投与は他の治療方法がない場合に限る。
と、重篤な副作用への喚起とその投与に制限をかけています。

リウマチ治療のメトトレキサートが効かない場合には生物学的製剤ないしJAK阻害薬の使用が推奨されていますが、その安全性から生物学的製剤を優先すべきでしょう。

引用元 JAK阻害剤に対する欧州医薬品庁(EMA)の勧告について