抗CCP抗体検査

リウマチの早期診断の重要性が叫ばれるものの、発病初期の診断は非常に難しいものです。

その理由としては、
@診断が医師の診察(技量、経験)に頼るところが大きいこと
リウマチの診断は、関節に炎症の所見があるかないかを判断することにつきます。
炎症とは例えて言うならば、すりむいた皮膚に見られる症状です。
すり傷の部分は、「赤くなって」「少し腫れて」「触るとさらに痛い」そして「熱っぽい」です。
リウマチの場合は関節に一致して上記の症状の有無を判断します。
このような判断はレントゲンや血液検査ではできません。医師の診察技術に大きく左右されます。
熟練したリウマチ専門医でも早期リウマチの正診率が約70%−つまり3割は診断が食い違う。という報告があります。
となると、リウマチを見慣れない医者ましてや痛む関節の触らないような診察では、、、診断は無理です。

A良い検査方法がなかったこと
となると、 医師の未熟な技量をカバーするような、どんな医者が診てもリウマチと診断できる検査方法が望まれます。
古くから使われてきたリウマトイド因子(リウマチ反応)検査は、リウマチ患者さんの2〜3割で陰性です。
また、リウマチ反応が陽性でも、その3〜4割近くはリウマチではありません。
レントゲン検査も、発病してから数ヶ月は異常がでません。つまり、良い検査方法がなかったのです。

 
抗CCP抗体
1998年にリウマチ患者さんの血液中に存在する新しい抗体として発見されました。
英国のAxis-Shield社により検査がキット化され、通常の検査の一環として可能となりました。
この検査方法では
感度(リウマチ患者さんで検査が陽性となる割合)=88%
特異度(リウマチ患者さん以外で検査が陰性となる割合)=89%
診断確度(リウマチ患者さんをリウマチと診断できる割合)=88%
と高率にリウマチを診断できると報告されています。
また、早期リウマチにおいても診断確度=82%と極めて高く、リウマチの診断基準を満たさない(つまり
現在ある診断方法でリウマチかどうか判断のつかない)患者さんで、抗CCP抗体が陽性であると、後にリウマチと診断される
可能性が考えられます。したがって、リウマチの診断に有効な検査と考えられています。
実際の検査は、普通の採血を行うだけです。結果は採血後約1週間でわかります。
検査はいつでもできます。予約の必要はありません。
平成19年4月より保険適応となりました。
この検査は今まで行われてきた検査で関節リウマチと診断がつけられない場合のみ保険適応となります。
病状の評価として検査することは認められておりません(すでに診断のついている患者様に検査することは
保険では認められていないということです)。